3回生ゼミでのカードゲーム
宮尾ゼミ2期生となる今年の3回生ゼミがスタートしています。2回目となる今日は「コードネーム」というカードゲームをしました。
ゲームは2チームで行い,それぞれのチームの目的は,テーブルに並べた25のコードネームから自チームのスパイのものを探し出すことです。リーダーは,どのコードネームが自チーム/相手チームのスパイか知っています。しかし,部下に教えられるのはキーワード1つと,それが何人のコードネームを示唆するかだけ。部下はそれをヒントに25のコードネームから自チームのスパイを探さなければなりません。
例えば、場に「トマト」「色エンピツ」「りんご」「キウイ」のカードがあるとして,「トマト」と「りんご」が自チーム,「キウイ」が相手チームのコードネームだとします。ここでリーダーは「野菜,1」とヒントを出せば,トマトを部下に選ばせることができるでしょう。しかし,1つずつ選んでいっては相手に勝てないので,同時に複数のカードを示唆するうまいキーワードを探す必要があります。そこで「赤,2」とすると,色エンピツにも赤色があるので部下は混乱するわけです。 「食品,2」ならば,トマトとりんごを選ぶかもしれませんが,キウイを選んでしまうと相手チームのポイントになってしまいます。
このゲームをゼミでした理由の1つは,もちろんice breakingです。こういうゲームがメンバーを打ち解けさせるのにとても役立つことはよく知られています。しかし,もっと大事だと考えていたのは,リーダーシップについて考えてもらうことでした。ルールからわかるように,このゲームの勝敗はリーダーがいかにうまいヒントをだすかにかかっています。なので,ゲームを通じてリーダーがいかに大事な役割なのかを学べると考えてました。
しかし,実際にやってみると,これはチームワークを学ぶのにとてもいいゲームだと気づきました。学生たちのゲームを見ていると,リーダーがいいヒントを出すのかも大事なのですが,それ以上に部下がいかにリーダーの思考を読み取るかが勝敗を分けていたようなのです。面白かったのは,リーダーが,うっかりカードを見落としたことを部下が読み取る場面でした。リーダーのミスも,部下がきちんとリーダーの思考を読み取れば,リカバーできるわけです。ゼミでは,リーダーを交代して何度かゲームをしましたが,一度リーダーをやるとリーダーの難しさも理解できますし,リーダーの考えていることも読み取りやすくなります。そうすると,リーダーが部下のことを信頼して,あえて冒険にでる(1つのキーワードでたくさんのコードネームを当てさせようとする)といった行動も見られるようになってきました。また,だんだんとメンバーの個性も見えてきます。
ということで,初めての試みだったのですが,かなり楽しく,学びの多いゼミになりました。また機会を見つけてやってみたいと思います。
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